【受賞結果発表】NEXT by Pen クリエイター・アワード「ポッドキャスト部門」
イベント概要
これからのクリエイターに光を当てるプロジェクト、「NEXT by Penクリエイター・アワード2023」（以下、NEXT）。「ポッドキャスト」部門の「最優秀賞」および「優秀賞」受賞作品をここに発表する。
＜最優秀賞＞「シンの木工家ラジオ」（花太郎さん・こーぐちさん）
提出作品
#39【アーニャの椅子は〇〇万円！？】SPY×FAMILYに学ぶミッドセンチュリー家具
#42【音声プロデューサー野村高文さんゲスト回】DIYで中古住宅をセルフリノベーションした話
作者コメント
タイムリー性があり話題性のあるコンテンツとしてSPY×FAMILYを題材にし、その中で描かれている家具について深掘りする話です。家具を作っている人だからこそ話せる木工という切り口から語るアニメの話でキャッチーさや斬新さを出しつつ、ただのアニメ好きが語る内容とは一味違う歯ごたえのある家具の知識を共存させるよう努力しました。まじめ過ぎず、砕け過ぎない、かつ熱量は高めという微妙な温度感や空気感を意識して収録し、専門用語も出てくるけどそれもまた心地よく聞けるというバランスを編集で調整しました。まるで家具工場の一室にいるような感覚になれるようBGMには実際の木工作業音を入れました。
メンター・野村高文さんからの講評
本作は「木工家」という専門的な職業に従事する2名が、マニアックな「業界あるある」を語るのが持ち味です。そうした構成の場合、えてしてマニアックすぎてリスナーを置いてけぼりにするか、易しくしすぎて深みがなくなることが多々あります。一方で本作は、プロとしての専門性はしっかりと示しつつも、一般リスナーの興味にも沿うトークをうまく実現させていました。またワークショップ中に行ったゲストトークでも、専門性を垣間見せつつも、ゲストの話をうまく引き出しながら、時間内でまとめ切る構成が優れていました。他の作品もとてもクオリティが高かったのですが、紙一重の差で本作を最優秀賞に選定しました。
＜優秀賞＞終末サンデーナイトの秘密基地（上野窓さん）
提出作品
#2 何食べよう、何になろう
作者コメント
「自分だけが知っている秘密基地の放送」という世界観を意識して構成要素を考えました。音に関しては、放送電波を探す様子を表した導入音を作ってみたり、お便りの受信音を挿入したりしています。ぶっ飛んだテーマではありますが、日常の延長線上にあったらドキドキするフィクション作品として楽しんで聴いてください。
＜優秀賞＞楽しく広告人学を学ぶ【アドバタラヂオ】（スナケンさん、トミナガマコトさん）
提出作品
#166【初の忘年会に挑む若者へ】ｱｻﾋｨｽｩﾊﾟｧﾄﾞｩﾙｧｧｧｧｲの新ブランドについて
作者コメント
初回のワークショップでのディスカッションを経て、実際の商品を使ってお手製でSEを作ってみたり、サウンドロゴのモノマネをやってみたり、今までやったことのないチャレンジをたくさんしました。NEXTのプロジェクトがなかったら発想しなかったことも多く、アイデアを生み出す機会を頂き本当に有難うございました。
＜優秀賞＞日々、駐妻。（かやこさん）
提出作品
#27 自分の立場を脅かす新人を排除しようとする古参、どの時代にもいる説
作者コメント
日本人にはあまり馴染みのない「聖書」の内容に親しみを持ってもらう、またそれをアメリカで学ぶある種の非日常を、臨場感を持って伝えることを意識しました。自分の毎日が誰かにとっての面白いコンテンツになる。そのことを番組を通してリスナーさんに伝え、誰かがPodcastを配信するきっかけになれたら嬉しいです。
＜優秀賞＞道草を食む 〜雑草を暮らしに活かすRadio〜（Michikusaさん）
提出作品
23皿め 私の毒草遍歴 《毒草、食べちゃいました…》
作者コメント
『この番組を初めて聞いてくださる方』の目線を意識し、植物に対する関心がもともとそこまで高くない方にも興味を持ってもらいやすいテーマ(今回は『毒草にまつわる自分の体験談』)でお話しさせていただきました。
野村高文さんの総評
多数の応募をいただき、誠にありがとうございました。応募段階からかなりのクオリティの作品が多く、Podcastの層が確実に厚くなっていることを実感しました。Podcastの良さは、話者にとっては当たり前、リスナーにとっては新鮮味のある情報を、楽しく伝えられる点にあります。その意味で、新しい世界の扉を開いてくれた5作品を選定しました。ワークショップ当日は、トークの構成や編集のポイントをレクチャーするとともに、参加者間でのフィードバックや、ゲストトークの実習を行いました。特に参加者間のフィードバックでは、配信者同士の視点が交換できて、多くの示唆が得られたのではないかと思います